犬鳴峠(犬鳴きトンネル)の怖い話


犬鳴峠

福岡の都市伝説としてあまりにも有名なのが犬鳴峠

犬鳴峠にある犬鳴トンネルの入り口にある電話ボックスには幽霊が立っている事があるとか。電話ボックスの受話器を取るとお金を入れてないのに声が聞こえるなど、犬鳴峠に噂は尽きません。

ある人の話を紹介します。

福岡県福岡市から空港へ向かう途中に犬鳴峠はあります。その日、大学生だった彼らはドライブへ行く事にしました。中州でラーメンを食べ、いざドライブとなったときにどこへいく?という話題になりました。

「犬鳴峠はどうか?」

誰かが言いました。恐がりの友達は「そんな所には行きたくない」と言いましたが場の雰囲気もあって犬鳴峠へドライブへ行く事にしまいた。車は7人乗りで友人5人が乗車しました。

犬鳴峠へ向かう途中の道でも恐がりの友達はいやだ、いやだと言っていましたが余、私は気にしていませんでした。

犬鳴峠へ入るところに犬鳴川という川があります。途中、犬鳴川にさしかかったところから変な空気を感じました。胃が気持ち悪いというか、吐き気のような気分を感じ一瞬、車酔いかな?と思いましたが、今まで車を運転していて車酔いになった事はありません。ドライバーが酔ってしまうなんてあまり聞きませんし、1時間くらいしか運転してないのでそんなに疲れているわけでもありませんでした。

これは何か変だ。と直感的にわかりました。

他のメンバーも私と同じような空気に気づいているらしく、みんな黙り込んでいました。

「ねえ、引き返さない?」誰かが言い出しました。私はもちろん賛成で来た道を戻る事にしました。無言でUターンしそのまま来た道を引き返しました。しばらく走ると、ある事に気がつきました。来た道と違う。なぜか、一本道を引き返したはずなのに知らない道を走っていました。

そして、目に入った光景に愕然としました。

そこには犬鳴川があったのです。

友人たちも唖然としていました、「ちょっと休もうか。トイレとか無い?」怖がっていた友達が言いました。

途中で車を停め、トイレ休憩をする事になりました。その時、なぜか寒気を感じました。車の空調は変えていないのにとても寒いのです。季節は8月。風邪を引いたときの悪寒という感じでいやーな汗がにじみ出てきました。

そして、トイレに行きたいと言っていた友達がいつまでたっても車から出ません。

「もれるんじゃない?」冗談まじりにいうと、友人は青ざめた顔で森の中を見ていました。なにかあるのか?そう思って森を見るたとき、今までの悪寒の正体に気がついてしまいました。

森の中から無数の青白い顔がこちらをみているのです。

それは、人間では無い事は一瞬でわかりました。完全に生気のない20人くらいの人の顔がこちらをぼんやりとみているのです。彼らの視線が私の悪寒の原因でしょう。

私は無言で車を発車させました。そこから先はどうやって帰ったのかも覚えていませんがなんとか市街地まで帰ってくる事ができました。

ほっと一息ついて、友人たちと車から出て一服しました。

「いやー、予想以上にやばかったね!」

「もう2度といかんほうがいいね」

「だから言っただろ!?」というような会話をしました。みんなホッとしている様子でした。話している時、ふと車のボディを見ると赤いペンキみたいなものがついていました。

あれ?気づかない時に擦ったかな?と思いそれをよく見ました。

そこには赤い手形がついていました。

友達には言えず、その日はそのまま帰りました。手形は簡単に拭き取る事ができたので、ペンキや車の塗料では無い事がすぐにわかりました。

あの日の出来事は今でも忘れられません。あの青白い顔と赤い手形は我々への警告だったのでしょうか?

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