定峰峠(埼玉県)の都市伝説


定峰峠

埼玉県東秩父にある定峰峠には”なにかがいる”。そんな都市伝説が存在する。埼玉県といっても秩父はかなり自然が多いエリアである。定峰峠も例外ではない。定峰峠の頂上には東京大学の天体観測所がある。関東で一番天体観測がしやすい環境なんだそうだ。しかし、一方で東京からは2時間程度あれば行ける距離であり、峠道は車を運転する人にとっては魅力的なのか、いわゆる”走り屋”と呼ばれる連中も多く、交通事故が起こる事は珍しくない。

峠であるのでガードレールにぶつかりそのまま落下すれば命の保証はない。

友人で定峰峠の近くに住んでいたやつがいた。今日、紹介する都市伝説はその友人から聞いた都市伝説である。

友人が学生だった頃、定峰峠を仲間同士でドライブしていた。仮にAとBとしておこう。彼らはドライブが好きで学校が休みだったりすればいつも集まってドライブしていた。彼らが出発したのは深夜の11時頃だったそうだ。

「どこに行く!?」Aが切り出した。

「定峰は?」「賛成!!」友人が言うとAは賛成したが、Bはなぜか一生懸命に反対した。「あそこはやめた方がいいよ!他のところ行こうぜ?」

「なんだよびびってるの!?」、「そうじゃなくってさー。マジであそこはやめた方がいいんだよ。」

そんな会話を続けていたが結局、二人の勢いに負けて3人は定峰峠へドライブへ行く事になった。

峠の麓へは1時間程度で着き、山道を走り始めた。時々、後方から走り屋が来て追い抜かして行くが、それ以外に車は無いので基本的に彼らは街灯もない山道をひたすら頂上に向かって走った。頂上までいって夜景を見てやろうという魂胆だった。

最初は学校であった話や女の話などで盛り上がっていたが、やがてBがしゃべらなくなった。

「どうしたの?もしかして酔った?」友人が聞いてもBは生返事しか返さない。

つまんねーの。と友人はしばらくBを差し置いて、ドライバーのAと会話していたが、やがて飽きてきて窓の外を見始めた。友人の窓からは切り立った崖から生える背の高いスギの木がずーっと連なって見えた。定峰峠の山道はそのような景色が続くのである。

「春になったら花粉症はやばそうだね。」友人がBにそう言うとBは「窓の外はあんまり見ない方がいいよ。」という。友人は今まで黙っていたBがいきなりそんな事をいうので「なんで?」と聞き返しましたが、Bは答えませんでした。

「そんな事いって俺たちをビビらせようとしてるんでしょ!?その手にはのらないよー」友人はBに言って窓の外をそのまま見ていました。すると、窓の外の木に一瞬人がいたように見えました。

「!・・・おい、A、今人がいなかった?右の木の横にさあ!」

Aは笑って返しました。

「いる訳無いじゃん。この横の木、30メートル下から生えているんだよ。どんだけ高いところにいるのそいつ!?」

確かにそうでした。峠に生えているスギの木は高さが30〜40メートルはあろうしたの急斜面から生えていました。

でも確かに、そこに人がいた。友人は白いワンピースを来た女の人が木の横に立っているのをみたそうです。30メートルの空中に浮いている女の人を。

あとから分かった話なのですが、Bは実は霊感があり定峰峠にはたくさんの霊魂がさまよっている事を知っていたそうです。なので定峰峠に行くのを止めたそうです。

定峰峠のドライブ中に途中から黙ったのは車道の横に生える木の横に定峰峠で事故死した人たちの霊を見てしまったからと言っていました。友人が見たものはBも同じく見ていたのでした。

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コメント

  1. […] 埼玉の定峰峠の都市伝説を紹介したが、定峰にほど近い埼玉県寄居町にもドライブスポットに関する都市伝説が存在する。 […]

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